橋に敷設された送水管が破断し、ほぼ全域が断水している山口県の離島・周防大島(周防大島町)と、対岸の柳井市とを結ぶ大島大橋が、貨物船の衝突による損傷を調べるため22日夜から23日の終日、全面通行止めとなった。唯一の陸路が断たれた島民らは23日早朝から、定期航路のフェリーや臨時連絡船で行き来した。 まだ薄暗い午前6時、松山市から周防大島を経由した定期航路のフェリーが、対岸の柳井港に到着。トラック数台とともに、10人ほどが下船した。柳井市内の高校に通う佐野壮志さん(17)は、普段はバスで1時間ほどの通学だが、今朝は午前4時に起きた。「橋が通れないと時間がかかる。朝ご飯を食べていないので、学校の近くで食べます」と眠そうだった。 その約40分後、定員61人の臨時連絡船の第1便が島から柳井港に到着した。個人所有の船を町が借りた。市内の病院に行くという河井正昭さん(74)は「ついでにこっちで風呂に入ります」。臨時船は午前7時20分、今度は約15人を乗せ、周防大島へ出発した。職場に向かう柳井市の介護職員、礒田明美さん(37)は「帰りの便の時間が早くて不便です」と話した。別の臨時船で柳井市に着いた市内在住の介護職員難波宏彰さん(50)は、普段は通勤で使う車を島に置いてきた。「通行止めはいつまで続くのか」 橋の通行止めは24日以降は未定。県や柳井地域広域水道企業団は、橋の歩道部分に送水管を仮設する方針だが、復旧のめどは立っていない。県はフェリーに給水車を乗船させて島に派遣するほか、第6管区海上保安本部も巡視艇を往復させて供給活動するという。町内の小中学校は13校が休校。県立周防大島高校も、この日は休校した。(藤野隆晃、井上怜)